社労士試験 1発合格した私の勉強法 ~社労士試験の核心~

さぁ合計16本も記事を書いた社労士1発合格勉強法、最後の記事になります。
1発合格して思うこの試験の核心、本質について書いていきたいと思います。

勉強時間1000時間必要は妥当か。

正直、ここについてはこれだけで一本記事にしようかと思ったのですがここにまとめます。

私の結論は妥当です。

大前提ですが、1発で受かれば1000時間は可能です。
当然、2回になれば1000×2で2000時間必要です。

もし1点足りなくてダメだった場合。
あと1点だからあと100時間やれば受かるかというとそうではありません。
あと1点足して合格レベルの知識を維持するのに、次の年も1000時間必要です。

1000時間は1年で合格レベルに持っていく、維持するのに必要な時間です。
2回受けるなら、1000×2です。

600時間まで比例の法則

私が勉強していく中で感じたことです。

累計勉強時間が100時間のころ、問題を解いて正答するのが10%程度でした。
累計勉強時間が200時間のころ、問題を解いて正答するのが20%程度でした。


累計勉強時間が600時間のころ、問題を解いて正答するのが60%程度でした。

600時間までは勉強時間と正答率が比例していました。
この先は比例せず、この先が試験合格への分岐点なのです。

70%に安定させるのにかける時間は無限

600時間で60%までもっていった先に必要なもの。

それは各科目に10%乗せた70%で安定させ、かつ、一般常識に時間をどこまで取れるかです。
そして、それに必要な時間に目安はありません。できるだけやるのです。

600時間+400時間の1000時間というのは、70%の合格ラインに乗る妥当なラインだと思います。
もちろん+100時間でできる人もいれば、+900時間でもできないという人もいるでしょう。

ただし、どれだけ時間を費やしても「完璧!絶対に合格できる!」と言い切れる人はいないでしょう。
それがこの社労士試験を難関たらしめる最大の理由、基準点割れです。

完全合格 基準点割れ全回避は至難の業

 基準点割れ全回避で合格した方を、私は勝手に「完全合格」と呼んでいます。

完全合格の人、ほんとすげぇよ。

毎年必ず難問奇問の地雷科目があります。
それを完全に回避できるのはもう本当にすごい、尊敬しかないです。

どんなに勉強しても、難問奇問の地雷を踏んで基準点割れで即アウトということもあります。

特に一般常識科目は何を出されても文句が言えないんですよ。
一般常識ですって言われたらそれまでですからね。
ここがこの試験の最大の理不尽なポイントです。

だからこそ、地雷での基準点割れがある以上どんなに勉強しても「絶対に大丈夫!」と言い切ることができないのです。
まぁそれが難関試験である理由ってのもちょっと引っかかりますが。笑

完全合格でなくても合格できる

 もちろん目指すべきは完全合格ですが、全員が完全合格するわけではありません。

この試験には補正(救済)制度があります。
直近20年で平成20年以外毎年必ず補正(救済)科目があるということは、毎年必ず補正(救済)によって合格になった人がいるということです。
※2022年追記
平成20年から14年連続で選択式に補正(救済)科目がありましたが、
令和4(2022)年の試験では15年ぶりに選択式に 補正(救済)科目 がありませんでした。

※2023年追記
令和5(2023)年の試験は令和4年に続き、2年連続で補正(救済)科目がありませんでした。

本ブログ、初投稿記事で私は「運」で一発合格できたと書きました。
私はこの補正(救済)対象で受かった方は「運」で受かったと思っています。
個人的見解です。そんなことないと思われる方には申し訳ないです。

補正(救済)で受かるのがなぜ運なのか。
それは補正(救済)になるか否かは完全に外的要因で、自分ではどうすることもできないからです。

だから「運」なんです。

補正(救済)対象科目になるには

 補正(救済)はざっくりいうと、
・科目基準点は受験者の得点分布率
・総得点は前年の平均点との比較
で決まります。

他の受験生の解答、得点分布状況を自分で決めれますか?
試験の難易度を自分で決められますか?

どちらも決めれませんよね。

たまたま受験年度の問題が難しかった or 簡単だった。
たまたま受験年度の受験生のレベルが高かった or 低かった。

この自分で決めれない、コントロールできない、完全に自分とは関係のないところで決まってしまう外的要因によって補正(救済)科目は決まるのです。

問題の難易度が高いのか、他の受験生の平均点が低いのかもわかりませんが、そのおかげで科目基準点が下がる。その下がった科目にたまたま自分が該当する。

私の受験年度は3科目も補正(救済)科目が発生し、私は3科目全てに該当したのです。
いや、もう本当に運。マジで運。

補欠合格の最下位みたいなもんですわ。
例年なら落ちてますわ。

ここで改めて

正直なところ、私が完全合格で1発合格ならもっと調子に乗りまくった文体になっています。
今の文体でも調子に乗っていると思われるなら、それはナチュラルな私の文体なのでそっちのほうがへこみます。

声を大にしていいますが、私は運だけの補欠合格最下位なのです。

えっ、それで1発合格とイキッてるの?
という批判は甘んじて受け入れますが、あまり強くはたたかないでね!

必ず運は巡ってくる

何度でも言いますが、まず目指すのは完全合格です。
でも、補正(救済)で受かっても合格は同じ合格なのです。

必要な努力を続けていれば、いつかは必ず運が巡ってきて合格できます。
私はたまたま1回目で補正(救済)の運が回ってきたのです。
1回目で恩恵を受けれたのが、私の最大の運なのです。

選択式の基準点割れで1点に泣く方はたくさんいらっしゃいます。
それでも心折れずに勉強を続けていれば、必ず運が巡ってきます。

私はもし落ちていれば、2年目は受けなかったでしょう。
選択式の基準点割れで1点足りない絶望を味わって、もう一度立ち向かう強さは私にはありません。

その絶望を乗り越えた方のほうが強く、社労士としての確かな実力につながるんだと思います。

クライアント様には見ていただきたくないのですが、運の要素が強く1発合格で手にした私の社労士としての資質や能力なんて、きっと大したことないと思います。

6%に入る 最後は自分との闘い

社労士試験の合格率は一時大きく変動しましたが、現在は約6%で安定しています。
合格率6%、これははっきりと難関試験といえます。

大事なことは、この6%は上位6%でないということです。
合格基準を満たした受験者が6%なのです。

得点の高かった順に上位6%が受かる試験ではないのです。
つまり、他の受験生との闘いではありません。

闘うべきはこの合格基準と、その合格基準に達するまで己を高める自分との闘いです。

誰に勝つ必要もありません。自分自身にも勝たなくていいです。
ただし、弱い自分に負けないでください。

勝たなくても、自分に負けなければ、必ず合格できます。
この記事をご覧になられたすべての方の合格を、心の底から願っております。

まとめ

思えば1月に受験を決意し、本試験まで脳みそがちぎれそうになるほど勉強しました。
試験が終わっても合格発表まで不安で毎日吐きそうな思いで過ごし、合格して涙を流しました。

間違いなく言えるのは、社労士試験を通して私は人として大きく成長しました。
そして、合格した日から多くのことが変わりました。
寄せられる期待と信頼、入ってくる情報や相談される内容は合格前の私では絶対にありえないことがたくさんあります。

いよいよそれを形にする開業へのフェーズに向けて動きます。

資格は資格です。
持ってるのが偉いのではなく、活かすことで初めて価値が生まれます。

「この資格を取って本当に良かった。」

そう思えるようにしていきたいですし、このブログを見た方が資格取得だけではなく、資格取得後も参考になれるようにがんばります。

最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
ご覧になられた方の合格可能性が1%でも向上することを心より願っております。

ありがとうございました。