合格者に案内される事務指定講習。
受講必須ではないのですが、私は受講しました。
事務指定講習について記事にしていきますね。
事務指定講習とは?
社会保険労務士試験に合格してもすぐに社労士を名乗ったり、社労士として仕事をすることはできません。
合格は前提条件で、その上で以下のいずれかを要件を満たさなけれなりません。
- ①労働社会保険諸法令事務について2年以上の実務経験
- ②厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるもの
要は、試験に合格して必要な知識があることは認めるけど、実際に働いたことある?実務知ってますか?ということです。
①労働社会保険諸法令事務について2年以上の実務経験
①について、社労士事務所や企業の総務部や人事部で勤務された経験が2年以上あれば、合格後すぐに登録が可能であり、登録が終われば社労士を名乗り社労士として仕事をすることができます。
②厚生労働大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるもの
②について、2年の実務経験ないけど、厚生労働大臣がそれと同等の経験があると認めてくれるものとは・・・?
それが事務指定講習です。
社会保険労務士連合会が厚生労働大臣の認定を受けて「2年以上の実務経験」に代わる資格要件を満たすために実施するものです。
この事務指定講習の修了者は「2年以上の実務経験」と同等以上の経験を有するものと認められ、社会保険労務士法第14条の2に規定する社会保険労務士の登録をすることができるのです。
事務指定講習概要
※私が受講した令和3年度のものです。
開催:年1回
応募期間:11月中旬~12月上旬
受講費用:77,000円(税込み)
受講期間:2月~7月(面接指導日程によっては~10月)
講習内容:通信指導課程(4月間) 面接指導課程(4日間)
講習科目:(1)労働基準法及び労働安全衛生法(2)労働者災害補償保険法
(3)雇用保険法 (4)労働保険の保険料の徴収等に関する法律
(5)健康保険法 (6)厚生年金保険法
(7)国民年金法 (8)年金裁定請求等の手続
面接指導課程については、例年であれば講習科目について講義形式により4日間(1科目3時間)行います。ですが令和3年度の事務指定講習では、新型感染症による感染リスクの拡大と感染防止のため、eラーニング講習(1科目3時間)も選択ができる措置がありました。
上記、通信指導課程、面接指導課程またはeラーニング講習の所定の要件をいずれも満たし、全課程を修了したと認められる者に対し、修了証が交付されます。
受けたほうがいいの?
受ける受けないは自由ですし、合格後すぐではなく、いつ受けるのかも自由です。
実務経験のない人は迷うでしょう。
なぜ迷うかというと社労士試験受験生は非常にまじめな人が多いからです。
いや、本当に実際に会う人も、ネット上でも。みんなめっちゃまじめなのよ。
実際に試験合格後、事務指定講習ではなく社労士事務所に転職して2年の実務を行ってから登録する、という方にもお会いしたことあります。いや、本当にすごいし心から尊敬します。
この制度があるから社労士を選んだ私
私はフリーランスでのらりくらりしていたのですが、仕事の幅を増やす意味で士業は非常に魅力的でした。
資格取得を決意したものの、どの資格にするかで迷ったときに基準にしたのが
- 独立開業可能
- 顧問契約ができる
- 実務要件なし
の3点だったのです。
私のようなサラリーマンをやめ、フリーランスでダラダラしてた人間は
今さら2年間も勤務なんかできねーよ。
と他の資格を見て思ってました。
社労士の事務指定講習を受けることで2年間の実務要件が免除できるというこの制度は、私にはとても魅力的に映ったのです。
社労士になってやりたい仕事があったり、できる仕事に誇りがあったり、やりがいを求めていた方にはこんなことをいうと怒られそうで本当に恐縮なんですけどね。
不まじめな私が社労士選んだ理由はそんなもんです。
まとめ
ということで、事務指定講習を受ければ2年間の実務要件が免除されます。
悪い言い方をすれば、2年間の実務要件がお金払えば半年間の研修にすることが可能ということです。
これは私のような人間には非常にありがたいですし、社会保険労務士連合会にとっては貴重な収入源(お金儲けとはいってない)だと思います。
WinWinの関係ってやつですわな。
おっと、誰かが来たようですので、今日はこの辺で。
それでは。